老眼の見え方とは?

老眼の見え方とは?

 

老眼は、早ければ30代。
遅くても40代にはあらわれる、目の老化現象です。

 

40歳を過ぎて、
「何か、今までと見え方が変わったかな?」
と感じたら、あなたも老眼がはじまったのかもしれません。

 

老眼とは、
どのような見え方なのか?
老眼の見え方に似た、眼病はあるのか?
老眼世代になったら、気をつけないといけない眼病はあるのか?

 

この点について詳しく解説していきます。

 

老眼と付きあっていくためには、正しい老眼の理解が大切です。
そして老眼がはじまったら、その他に発症のリスクがある眼病にも注意しなければいけません。

 

老眼の的確な知識と対策方法を学んで、健康な目を維持していきましょう。

 

 

老眼とは?

 

そもそも老眼とは何でしょうか?

 

老眼は医学的には「老視」といいます。
ちなみに英語では「Presbyopia」、中国語では「老花眼」です。

 

老眼は、眼の調整力が弱くなることで起こります。
その結果、近くを見ることに支障がでたり、見えたとしてもピントを合わせるのに時間がかかるようになります。
(参考記事:老眼の原因

 

 

また老眼には、都市伝説的な誤った解釈があります。

 

  • 老眼は高齢になっておきる
  • 老眼とは遠視になること
  • 近視の人は老眼にならない
  • 老眼鏡をかけると、老眼が進行する

 

これらはすべて間違いです。

 

老眼のはじまりは、個人差はありますが、若い時にメガネなしで遠くが見えた人(近視でなかった人)の場合、ほとんどが40代の半ば頃です。

 

また、老眼と遠視はそのメカニズムは全く異なり、遠視の人も近視の人も老眼になります。
(参考記事:近視の人の老眼の見え方)
(参考記事:遠視の人の老眼の見え方)

 

老眼鏡で老眼が進行することはありません。
むしろ見にくい状態を我慢している方が、目に負担をかけることになります。

 

老眼の見え方を知り、正しく理解することが、適切な対応をとるために大切になります。

 

老眼は誰にでも発症します

 

  • 新聞や読書で目が疲れる
  • 小さい文字が見づらい
  • 薄暗い場所で周囲が見にくい

 

40歳を過ぎて、こんな見え方を感じたら、あなたも老眼かもしれません。
老眼の見え方に気づいたら、まずは眼科で検査を受けることが大切です。

 

そして早めに老眼鏡などの矯正を行うことが必要になります。
あなたの眼に適した矯正方法を取り入れるためにも眼科で検査を受けることをおすすめします。
(参考記事:老眼の検査)

 

注意が必要な老眼に似た見え方

 

老眼の見え方に似た症状があらわれる眼病には、白内障があります。
白内障はさまざまな原因で水晶体の中のタンパク質が変化して濁っている状態のことをいいます。

 

水晶体の濁りの原因は加齢です。
80代になれば、ほとんどの人が白内障になりますが、強い近眼の人は、早ければ40代から発症のリスクがあるといわれています。

 

 

白内障の見え方とは

 

1.明るい場所にいるとまぶしい

 

水晶体の一部が濁ると、明るい場所では以前よりまぶしく感じます。

 

2.老眼が急に進んだような気がする

 

今まで使っていた老眼鏡をかけても手元が見えにくくなり、「老眼が進んだのかな?」と錯覚します。

 

3.暗いところで見えにくい

 

濁りの度合いが強くなると、薄暗い雨の日や夜はものが見えにくくなり、夕方や夜は車の運転がしにくいと感じるようになります。

 

この3つは、老眼の見え方と共通する症状です。
老眼だけでなく、白内障がはじまっているかもしれませんので、早急に眼科での検査が必要です。

 

(参考記事:老眼の症状)

 

その他の注意したい眼病

 

緑内障
白内障と並んで眼の病気として知られているのは「緑内障」です。
眼圧の上昇によって視神経が侵され、視野が狭くなったときには失明に至る危険な眼病で、最近の調査では糖尿病網膜症を抜いて、失明原因の第1位になっています。

 

また、40歳以上の日本人における緑内障の発症率が5%であるという報告もあります。
つまり、40歳以上の20人に1人は緑内障ということになります。

 

飛蚊症
飛蚊症も中高年に多い症状です。
加齢のより硝子体に濁りが生じて、その影が視界にあらわれます。
見え方としては、黒い点、糸状、ドーナッツ型などの黒いものが、視線を移しても眼の前をフラフラと動きます。
飛蚊症も網膜剝離という失明につながることもあるので注意が必要です。

 

加齢黄斑変性
他にも、60歳から70歳代の男性に多くみられる眼病で加齢黄斑変性があります。

 

網膜の中心部である黄斑に障害が生じて、視野の中心部がぼやけたり、黒ずんだり、ものが歪み、「見ようとしるところ」が見えにくくなる眼病で最近急増しています。

 

40代になったら定期的な眼の検診を!

 

まだ、他にも恐ろしい眼病はありますが、最も大切なことは老眼を感じたら眼科で検査を受けることです。

 

平均的に40代の半ば頃には老眼がはじまります。
「老眼がはじまった」ということは、眼の老化がはじまり、さまざまな「眼病のリスクが高くなった」と言いかえることもできます。

 

老眼がはじまったら、眼科で検査を受けることが、老眼だけでなく白内障や緑内障などの恐ろしい眼病の対策にもなるのです。

 

40代になったら定期的な眼科検診をおすすめします。